脱炭素社会の実現に向けて 政府の住宅・建築物対策案

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2021年06月16日

脱炭素社会の実現に向けて 政府の住宅・建築物対策案

202010月、菅首相は所信表明演説で「脱炭素社会」の実現を目指すことを宣言しました。


これまでの化石エネルギーを軸とした体制から転換を迫られています。
 
 2030年度の温暖化ガス排出を13年度比46%減らす目標に向け、公共施設への太陽光パネル設置や公用車の電動化などを進めるといいます。
皆さんはその具体的な内容をご存知でしょうか 。
まずは「脱炭素社会」についてご説明します。

「脱炭素化社会」とは

脱炭素社会とは、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの実質的な排出量ゼロを実現する社会をいいます。

温室効果ガスの排出量を抑制し、排出された二酸化炭素を回収することで、温室効果ガスの排出量を全体としてゼロにするものです。


地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出を抑制するという概念は、「カーボンニュートラル」とも呼ばれています。

地球環境を守るための取り組み

地球温暖化の主な原因は、温室効果ガスの増加とされています。

温室効果ガスとは、太陽からの熱を封じ込めて地表を暖める作用をもたらす、大気中のガスのことです。
二酸化炭素(CO2)やメタン、一酸化二窒素、フロンガスといった種類がありますが、中でも地球温暖化に大きな影響を与えているとされているのは二酸化炭素です。
 
そこで、地球環境を守るために、二酸化炭素の排出量を可能な限り削減し、実質的にゼロの状態を目指すことが求められています。
 

なお、石炭や石油といった化石燃料を燃やしてエネルギーを消費することが、二酸化炭素の排出量を増加させている主要因となっており、二酸化炭素排出量の部門別の推移では、工場等の産業部門が突出しています。

住宅・建築物の対策案

まず、政府は脱炭素化社会の実現に向けた住宅・建築物の対策案を示しました。


国や自治体が公共建築物をつくる場合は原則として太陽光発電設備を設置し、再生可能エネルギーの導入量を増やします。

新築住宅は太陽光の設置の義務化は見送りましたが、断熱材の活用などの省エネルギー基準を満たすようにするといいます。
 
ビルなどの大規模な建築物は省エネ基準の引き上げも検討し、脱炭素の取り組みを促します。

国土交通省、経済産業省、環境省による有識者会議で素案を示しました。

住宅の省エネ義務化などに必要な関連法改正を視野に入れており、実施時期を含め詳細を詰めるといいます
 

住宅を含む家庭部門と、オフィスビルなどの部門をあわせた建築物分野の二酸化炭素(CO2)排出量は19年度に35200万トンと、国内全体の34%を占めます。
 

産業部門(38400万トン)に次いで多い。30年度に温暖化ガスを13年度比46%減らし、50年までに実質ゼロにする政府目標を達成するには踏み込んだ対策が欠かせません。

環境省からビルへの太陽光設備の取り付け義務化案が出たため、公共建築物では導入するといいます。

新たにつくる学校や文化施設、庁舎などを念頭に「太陽光発電設備の設置を標準化する」と明記した。既存の建物などでも設置を加速するよう求めました。

環境省の推計では公共建築物で導入可能な太陽光発電の設備容量は最大で約1900万キロワットと、国内で既に導入された太陽光の3割に相当するといいます。

エネルギー消費量などを定めた省エネ基準の義務付け対象の拡大も盛り込みました。

4月に施行した改正建築物省エネ法で、大きな建物だけでなく、延べ床面積300平方メートル以上の新築ビルや商業施設も追加しました。
さらに新築住宅にも広げます。

これにより、外壁や窓に高断熱材を使ったり、高効率な空調、発光ダイオード(LED)照明を導入したりする対策が重要になります。

国土交通省の試算では、平均的な戸建て住宅で省エネ基準を満たすには約11万円の追加費用が必要で、光熱費が下がって回収できるまでに37年かかります。そのため、補助金などの支援の拡充も模索します。


省エネ基準そのものの段階的な引き上げも検討しているといいます。

まずは取り組みが進む大規模建築物から基準を厳しくする方向です。
規模や用途ごとに実態を踏まえた水準を探ります。

省エネ性能の表示制度も創設し、事業者が住宅販売や賃貸の広告などで、物件の省エネ性能を開示することを想定します。

これからの課題

課題は、既存住宅の省エネです。

新築の戸建て住宅は既に8割超が省エネ基準を満たしていますが、一方で約5000万戸に上る既存住宅は11%しか適合していません。

今後、環境意識の高い若い世代を中心に今後ニーズが高まると考えられます。

いずれにしても、住宅は暮らしに直結するというだけに地球温暖化の抑制、省エネルギー化による脱炭素社会の実現の可能性は大きいため、事業者や国民の意識をどう高められるかが脱炭素のカギを握っています。

今後、補助金や減税などの支援策を打ち出すことで、より当事者意識を高めることは必要となるでしょう。
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