コロナ禍で新需要!東京・中野で空室少なく不動産に勢いか?

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2021年05月27日

コロナ禍で新需要!東京・中野で空室少なく不動産に勢いか?

新型コロナウイルス禍に伴う業績悪化や働き方の見直しで東京都心のオフィスに空室が増え始めました。

一方、近郊の主要駅周辺のオフィス市況は堅調です。最たる例が「中野」です。
 都心のオフィス賃料は下がっていますが、中野区は緩やかに上がっています。
 
都心と郊外の間の「臨都心・近郊外」が新しい就労・生活様式で見直されています。
 
分かっている分だけで3千億円超を投じる再開発もあり、不動産市況が勢いづく可能性もあるといいます。

国内外の名だたるミュージシャンがコンサート会場に選ぶ「中野サンプラザ」があり、サブカルチャー発信地としても有名な東京都中野区。
 
中野駅は副都心の新宿駅からJR中央線快速で5分ほど。
 
東京メトロ東西線を使えばオフィス街の大手町から20分ほどで着きます。

あらゆる不動産会社が中野区に期待!

1年前まで空前の活況を呈した都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の賃貸オフィスビル市場はコロナ禍で解約が増え、急速に軟化しました。
 
一方中野区をみると、その影響は限定的です。
 

一体、どういうことでしょうか。 

三幸エステート

三幸エステート(東京・中央)の調べでは、都心5区の空室率(即入居できる空きスペースの割合)は4月1日時点で3%に達しましたが、中野区は1.43%にとどまります。

1フロア200坪(660平方メートル)以上の大規模ビルに限っても、都心5区は2.21%で、中野区は0.83%なのです。

募集賃料も4月1日時点で中野区は3.3平方メートルあたり1万5268円と昨年4月比19.4%高くなっています。

都心5区は同1万9880円と中野区より約3割高いが、昨年4月比1.8%高にとどまります。

野村不動産

堅調な市況は大規模再開発に伴う魅力向上の期待を映しています。

駅北口では中野サンプラザと隣接する中野区役所を建て替え再開発する予定です。

6日に区と野村不動産などが基本協定を結びました。

最大7千人を収容するホールやホテルなどのほか、オフィスや住宅、商業施設が入るタワー棟などを整備。約1810億円を投じ、2028年度末の完成を目指すといいます。

「中野は都心に近く、職住両面で環境が優れる。全国的な知名度があり、存在感や発信力を一層高められる」。

野村不動産はこう期待します。

住友不動産

駅南口では住友不動産が20階建てのオフィス棟と37階建ての住宅棟(約400戸)を建設中で、両棟の低層部には店舗が入るといいます。

事業費は約630億円で23年度末に竣工予定。同社はさらに駅近隣2カ所でタワーマンションの供給も計画しています。

三井不動産レジデンシャルも駅西側に住宅2棟(約720戸)とオフィス・商業施設棟を約670億円かけて開発。24年度の完成を見込みます。

東京建物

大手不動産が駅周辺の開発を競う先駆けとなったのは、12年に大規模オフィスビル「中野セントラルパーク」を完成させた東京建物です。
 
事業費は非公表だが、警察大学校などの跡地取得だけで1400億円超かけたといいます。

当時は「中野に本社を移す大企業なんてあるのか?」との疑問の声も聞かれました。
東日本大震災が起きた直後に竣工し、厳しい市況下でテナント集めに苦しみました。

その後、サウス棟にはキリンホールディングスが入り、イースト棟には水処理大手の栗田工業が新宿区から移転。現在ほぼ満室で稼働しているというから驚きです。

大和ハウス工業

大和ハウス工業は「中野は中央線沿線でも武蔵野市の吉祥寺や杉並区の阿佐ケ谷などと比べると住宅地のイメージが薄い。
 
駅周辺の再開発でそれが変化する可能性は大きい」と指摘します。

今後の「中野区」

中野駅周辺にはポップカルチャーの発信拠点として有名な商店街「中野ブロードウェイ」があります。

早稲田大学や明治大学、帝京平成大学がキャンパスを開設し、若年人口も多いです。
「オフィスや商業施設が充実すれば広域から集客を見込める」と中野区の担当者は話しているそうです。

コロナ下で変わる働き方がオフィスの分散化を進め、住まいの需要を都心部か相当な郊外かに二分化しつつあります。

 
都心でもなく郊外でもない「中くらい」の中野の特性が、コロナ禍で促された新しい生活様式の受け皿として、住む場としても魅力を増しつつあるようにみえます。
 

中野の大再開発はコロナ後にどう受け入れられるでしょうか。


不動産の市況やエリアの人気を紐解く鍵として今後注目したい地域の一つです。

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