大田区の空き家事情とは

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2023年03月31日

大田区の空き家事情とは

大田区にはさまざまなエリアとさまざまな住宅街がありますが、それだけに空き家数もかなりの数があります。そのため区としても空き家対策に乗り出しています。現在はどのようになっているのでしょうか。

東京都の空き家現状

総務省が発表した「平成30年住宅土地・統計調査(概数集計)」によると、東京都内の空き家数は約81万戸になります。
空き家の数はこの30年で約2倍に増加しています。(41万戸→81万戸)
空き家率は10.6%で、平成25年の前回調査と比べて、空き家数は若干ながら初めて減少し、空き家率も微減しました。
一方、全国の空き家数は849万戸、空き家率は13.6%で、同前回調査と比べて、いずれも若干上昇し、過去最高となりました。

大田区の空き家現状

東京都23区の空き家数は、世田谷区(5.0万戸)が最も多く、大田区(4.8万戸)、足立区(4.0万戸)と続いています。
また、空き家率は、豊島区(13.3%)が最も多く、港区(12.4%)、中央区(11.9%)と続いています。
大田区に空き家が多い原因に、そもそも住宅が多いという点があります。大田区の住宅総数は平成30年(2018年)時点で約42.8万戸。区内の空き家率は11.3%と全国平均よりも低いですが、住宅総数自体が多いため、必然的に空き家数も多くなってしまいます。
ため、大半の空き家は市場に流通していきます。ですがこれだけ件数があると老朽化したり放置されたりといった空き家も多く出てきます。

大田区の歴史と沿革

海と川に臨み、武蔵野台地の先端に位置していることから、昔から人が住みやすく、交通の要路でもあったため、区内には大森貝塚、多摩川台古墳群、池上本門寺五重塔など多くの史跡が点在しています。また、水止舞や禰宜(ねぎ)の舞などの伝統芸能も数多く残されています。
江戸期は農漁村で、特に海岸の大森・糀谷・羽田地区では海苔(のり)の養殖(昭和38年まで存続)が盛んに行われました。また、東海道の街道筋にあたっていたため、人馬の往来でにぎわいました。大正期以降、中小工場が進出し、低地部は住宅や工場が密集する商業・工業地域を形成し、京浜工業地帯の一部となっています。台地部は、関東大震災後住宅化が進み、田園調布、雪谷、久が原など比較的緑の多い住宅地です。臨海部は埋め立て地からなっており、空港をはじめトラックターミナルやコンテナふ頭、市場など物流施設のほか、工場団地、野鳥公園など都市機能施設が整備されています。

大田区のエリア別特徴

蒲田エリア

大田区を代表するターミナル駅・蒲田駅を中心としたエリアです。駅前には大田区役所があり、周辺には商店とオフィスビルが入り組んだ大規模な商業エリアが広がっています。駅周辺の商業エリアが広く、住宅街は駅から5~10分ほど歩いた場所に広がっています。

大森エリア

大森駅を中心としたエリア。大森駅の西側には住宅街と商店街が、東側にはオフィス街が広がっています。住宅街をさらに西へ行くと馬込駅があり、かつて多くの文士たちが集まった住宅街「馬込文士村」と呼ばれる地域にアクセスできます。

池上エリア

日蓮宗の総本山・池上本門寺を有するエリアです。池上本願寺の門前通りには寺院や和菓子屋などが点在し、昔から続く街の歴史を感じさせます。住宅街は門前通りを中心に両側に広がって形成されており、総じて落ち着いた雰囲気。また、10月には池上本門寺で大規模なお会式が行われ、多くの参拝客でにぎわいます。

矢口エリア

矢口渡駅や鵜の木駅などを中心とした、多摩川沿いに広がるエリアで住みやすく落ち着いた街並みが広がっています。住宅街がメインの地域で、矢口渡駅と鵜の木駅の周辺には昭和レトロを感じさせる商店街が広がっていてお買い物にも便利です。

東京都の空き家対策

東京都住宅確保要配慮者賃貸住宅供給促進計画

国が施行した改正セーフティネット法による「住宅確保要配慮者向け物件」に関する、東京都の住宅供給計画です。具体的施策は、地方自治体に裁量権が認められています。
東京都では、登録住宅の目標を2025年までに「3万戸」を目標に据えており、配慮者向け物件の実質的な緩和政策を実施しています。
住宅確保要配慮者の範囲を広く設定することと東京都の実情に応じた登録基準の緩和です。
【参考 東京都住宅確保要配慮者賃貸住宅供給促進計画】

空き家利活用等区市町村支援事業

東京都内の区市町村が実施する、実態調査や空家等対策計画の作成、改修費助成への補助等を行うことで、空き家の活用や適正管理を促す計画です。東京都では下記の計画を策定し、区市町村の補助金・支援策を促進しています。
①空き家実態調査への補助… 空き家の実態を把握するための調査費用
②空き家等対策計画作成への補助… 空家等対策計画作成のための費用
③空き家改修への補助… 高齢者や子育て世帯への賃貸を想定した、バリアフリーや省エネ改修に対する補助金
④老朽空き家除却への補助… 跡地を公的に利用する場合の除去費用等を補助
⑤専門家を活用した空き家相談体制整備への補助… 区市町村が相談コーナーや相談窓口を設けるために必要な費用を補助

不燃化特区制度

地震や火災などの大規模災害に備えて、東京都内にある木造住宅密集地域の不燃化まちづくりを目指した制度です。対象物件に対して、老朽家屋除却費用や建築設計費用を助成した上で、固定資産税等の減免措置を講じるなど、区政に対して、多様な支援策の導入を働きかけています。

大田区の空き家対策

大田区住宅リフォーム助成事業

大田区の物件が対象となる空き家や住宅の改修に対する政策です。「自己の居住する」物件に対して、要件を満たすリフォーム工事に補助金を支給する政策です。
対象工事は区内中小事業者に発注するもので、バリアフリーや防犯防災、住宅寿命の長寿化等を目的としたリフォーム工事です。市が求める要件を満たし、自己の居住に供されている住宅に10万円~30万円が工事内容により補助されます。

不燃化特区制度

不燃化特区制度は、東京都が推し進める「木密地域不燃化10年プロジェクト」を受け、大田区の特定エリアの防災を目的として実施される、除却および建築に関する助成金です。
壁面後退奨励金交付(内容により最大30万円~50万円)
戸建て・共同建替え助成(耐火建築物は最大200万円、準耐火は最大150万円)
共同建替え助成(耐火建築物は最大1050万円、準耐火は最大950万円)
老朽建築物除却助成(内容により最大100万円~最大150万円)
特定整備路線老朽建築物除却助成(最大1300万円)
専門家派遣支援
不燃化特区支援税制(都市計画税および固定資産税を5年間減免)
制度の利用を検討する場合は、自己の物件がどの助成制度に該当するか把握する必要があります。

空家総合相談窓口

維持管理はもちろん、賃貸や売買、相続に至るまで、多様な相談を受け付けているサービスです。大田区空き家等地域貢献活用事業とのマッチングも進めており、空き家の活用に悩んでいる方に推奨されています。

空家総合相談会

月に1度のペースで実施されている相談会です。建築や法律、不動産・福祉など各専門家が相談を受け付けています。

大田区空き家等地域貢献活用事業

大田区内にある空き家を貸したい方と、空き家を「公益目的で」借りたい方のマッチングを支援する事業です。大田区空き家活用相談窓口が仲介に入り、紹介を進めますが、契約そのものに区が関与することはありません。そのため、賃貸物件の仲介に強い不動産屋さんと協議すると心強い制度です。
【参考 大田区ホームページ】

空き家を活用するには

貸す

一番早い方法はそのまま貸すということです。建物の状況にもよりますが、あまりコストをかけずに活用することができれば収益も得られます。家賃額や貸し出す条件にマイナスがあれば、リフォームをした方がいい場合もあります。

リフォームして貸す

築年数が経過している建物であれば、リフォームをした方がいいでしょう。 但し、リフォームは最小限にしておかないと収益を上げるのに時間がかかってしまいます。

シェアハウスにする

賃料が高い人気のエリアであれば、シェアハウスという選択肢もあります。
この場合はリフォームが必要になりますが、家賃との兼ね合いでどこまでリフォームをすればいいかの判断が必要にはなります。入居者が魅力を感じるような付加価値のあるシェアハウスを作り上げることができると成功するでしょう。

民泊にする

民泊は旅館業になりますので、運営は専門の業者に委託する場合が多いです。
オーナー自身での運営は通常の賃貸用住宅とは異なりますので、民泊にした方が良い場合は選択してもいいでしょう。
コロナ禍でインバウンド向けの民泊は壊滅状態ですがかなり戻ってきてはいるので、バックパッカーに好まれるような仕様にすることで国内外問わず人気を獲得できるでしょう。

建物を解体して土地活用する

ひどく老朽化している建物であれば、解体して更地で活用するメリッがあります。
 都心部ではコインパーキングでの活用はよくありますが、地方ではその土地に対する需要、駐車場や家庭菜園などの需要がないと解体しても収益性が低い場合もあります。

売却

空き家を活用することが難しい場合、最終的には売却という選択になります。
保有継続してもその維持管理に手前や費用がかかり、面倒だと感じた場合には売却していったんはお金に換えるという流れを視野に入れておくべきでしょう。
実際に空き家がいくらで売れるかは不動産サイトや地域の不動産業者に問い合わせしてみて、売却値を把握しておくことをお勧めします。
また、売却した際には譲渡所得税の課税の可能性がありますので、売却値を想定して税金の計算をしておくことです。

まとめ

空き家には様々な活用方法があり、政府からの補助も受けることができますが、最終的には早めに売却するということが一番なのではないでしょうか。
相続が発生すると売却までも時間とお金がかかるので家族間で話し合っておくのが得策です。不動産に関しては専門的なことも多く、個人で判断することはなかなか難しいです。
お困りの時には矢口渡で15年の実績があるイエステーション矢口店にご相談ください。お客様のお力になれるよう一生懸命努力致します。
必要な場合は、弁護士・司法書士・税理士の先生もご紹介しています。

※イエステーションは全国約140店舗の安心のネットワークです。グループ全体で年間契約数約7700件の仲介実績があります。
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