総務省は6月25日、2020年国勢調査の人口速報値を公表しました。
20年10月1日時点の外国人を含む日本の総人口は1億2622万6568人で、15年の前回調査から86万8177人(0.7%)減りました。
1920年の第1回調査以来初めて減少に転じた前回調査から2回連続で少なくなったといいます。
国連推計による各国人口と比較すると、日本は11位で前回から1つ順位を下げ、メキシコに抜かれました。
日本が上位10位圏外になるのは比較可能な1950年以降で初めてです。
総務省は6月25日、2020年国勢調査の人口速報値を公表しました。
20年10月1日時点の外国人を含む日本の総人口は1億2622万6568人で、15年の前回調査から86万8177人(0.7%)減りました。
1920年の第1回調査以来初めて減少に転じた前回調査から2回連続で少なくなったといいます。
国連推計による各国人口と比較すると、日本は11位で前回から1つ順位を下げ、メキシコに抜かれました。
日本が上位10位圏外になるのは比較可能な1950年以降で初めてです。
そもそも国勢調査とは何か、以下簡単にご説明します。
総務省が5年に1度、10月1日時点で外国人を含め日本国内に住む全ての世帯の実態を把握するために実施する。
各世帯に調査員が調査票を配り、各世帯の家族の性別や生年月日、就業状態、居住期間などを調べる。
住民票に基づく住民基本台帳の人口などと違い実際の居住地に即した指標になる。
今回は1920年の第1回から数えて21回目で、学歴や利用交通手段といった質問項目を増やす10年に1度の「大規模調査」だった。
国勢調査で調べた人口や世帯数は国が地方自治体に配る地方交付税の算出などに使う。選挙区の「1票の格差」是正のための区割り変更などにも使われる。
減少率は2010年から15年までの0.8%から縮小しました。
総務省は人口減が鈍化した理由を「ほかの統計も含めて分析すると、死亡者数が出生者数を上回る自然減の数は、前回よりさらに増えたものの、日本で生活する外国人が大幅に増えたほか、新型コロナウイルスの影響で海外から帰国した日本人が多かった結果と考えられる」としています。
総人口のうち男性が6136万14人、女性が6486万6554人でした。
38道府県の人口規模が縮小しました。減少率が最も高かったのは秋田県で6.2%、100万人を下回ったのは10県で、秋田が新たに加わりました。
東京圏の1都3県(東京、埼玉、千葉、神奈川)と愛知、滋賀、大阪、福岡、沖縄の計9都府県は増えました。
増加率は東京の4.1%が最も高く、1400万人を初めて超え1406万4696人になった。東京圏の人口は3693万人で5年前を80万人ほど上回りました。
日本全体に占める割合は0.8ポイント上昇して29.3%になり、人口集中が一段と進みました。
全国の世帯数は5571万9562で4.2%膨らみました。
単身世帯の増加傾向が続きます。
15年調査で2.38人だった1世帯あたりの人数は2.27人になりました。
今回の調査は新型コロナウイルスの影響下で実施しました。
総務省は感染拡大の対策でインターネットによる回答を呼びかけ、全体の50%をオンライン回答にする目標を掲げましたが、実際は37.9%でした。
国勢調査員は70万人ほどを見込んだが確保は難航しました。
総務省は新型コロナへの懸念や高齢化の影響を指摘しました。
調査期間を延長する自治体も相次ぎ、当初2月予定だった速報値の公表が6月にずれ込みました。
国勢調査は、ことし11月に確定値が発表される予定で、国や自治体の施策の基礎資料として用いられるほか、衆議院選挙の小選挙区の見直しや民間企業の市場分析など、さまざまな形で活用されます。